助産師紹介

助産師とは?

助産師とは国家資格である助産師免許と看護師免許の両方を取得している『助産行為』の専門職です。当院は日本助産評価機構による助産能力習熟段階(クリニカルラダー/CLoCMiP)レベルⅢを認定されたアドバンス助産師を含め、多数の助産師が在籍しております。

助産師は妊婦さんが安心してお産が迎えられるように、産前の健康管理・生活指導から分娩介助、産後のサポートまでを行います。ここでは、出産前・出産・産後に分けて、どのような関りがあるのか、またサポート内容についてご紹介させて頂きます。

出産前

妊婦健診

妊婦さんが赤ちゃんの健康状態を適切に把握して、安心して出産を迎えることができるように、妊婦健診のサポートを行います。問診では細かく聞き取りを行い、気になることがあれば医師をはじめ、各セクションの担当者と連携を図って対応しています。

よくある事例

妊婦健診に来られた時に出血やお腹の張りなどのいつもと違った症状がある方には、助産師が聞き取りを行い、医師に報告して緊急の対応が必要であるかの判断を行います。お薬に関しては、薬剤師が専門家の立場から親身にご説明させて頂きます。その他にも、妊娠による合併症で他院への受診が必要となった場合は、医療機関との窓口を担う事務がスムーズに受診ができるよう、受診の手配や紹介先の医療機関の案内を行うなど、各セクションがチームとなって適切な医療が提供できるよう皆さまのサポートをさせて頂いております。

保健指導

初期・中期・後期と3回に分けて保険指導を行っています。

  • 初期(妊娠10週くらい)
    既往歴・アレルギー・連絡先の確認を行い、妊婦健診や妊娠中の検査、妊娠期間中の注意事項について説明
  • 中期(妊娠23~27週くらい)
    母乳栄養に向けて、乳房チェックやお手入れについての説明、バースプランについての説明と記入用紙の配布
  • 後期(妊娠32~35週くらい)
    出産に向けての準備とお産の流れ、入院の準備の説明、アレルギーの再確認

保健指導では、個別に対応しどんなことで悩んでいるのかを引き出し、その不安や疑問に丁寧に向き合い、改善方法や正確な情報をお伝えしています。

よくある事例

患者様の中には、緊張して先生に質問できない方もいらっしゃいます。患者様が不安な気持ちで帰宅される事がないよう、1人1人表情を見ながら聞き取る事を心がけています。気になることやお聞きになりたいことがございましたら、遠慮なくご相談下さい。

HAPPY☆マタニティクラス・HAPPY☆BIRTHクラス(母親学級・両親学級)

現在はコロナ禍のためオンラインで実施しています。
妊娠30週までの前期を対象としたHAPPY☆マタニティクラスでは、健康なからだ作りをめざして、妊娠中に起こりうる出来事や、食事についての栄養指導、体重コントロール、生活上の注意点、母乳のメリットや妊娠中の乳房ケア、妊娠中のストレッチなど実技を交えながら説明しています。
妊娠32週以降の後期を対象としたHAPPY☆BIRTHクラスでは、分娩開始から入院~分娩までの経過と過ごし方、入院準備や分娩セットの内容、院内見学など入院から分娩、入院中の生活がイメージしやすいように説明しています。

患者様の声

  • お産に漠然とした、痛い、辛い、怖いといったイメージがありましたが、産まれてくる赤ちゃんも頑張っていると分かったので、一緒に頑張ろうという気持ちになりました。また、陣痛からお産までの流れを丁寧に教えていただいたので、なんとなくイメージがつかめて、怖がるというよりは、母として一生懸命会いに来ようとしてくれている赤ちゃんの手助けをする気持ちで望みたいとおもえました。ありがとうございました。(S・H 20代 女性)

出産時

分娩異常の早期発見

分娩進行中の異常の見極めは非常に重要です。分娩進行中助産師は、母体と胎児両方の命を預かっています。もし、胎児の心拍に異常が見られたり分娩進行が上手くいかない様であれば、医師に報告しその指示の元で出産に関わる看護、分娩介助を行います。

正常分娩の介助

分娩が順調に進んでいるか、母児にトラブルがないか経過を管理します。分娩が順調に進むように分娩促進効果のあるケアやさまざまなサポートを行います。これまで経験したことのない陣痛や不安の中で、できるだけリラックスしてお産に臨んでもらえるよう、声かけやマッサージを行ったり、スムーズなお産を促すための呼吸方法やいきみのアドバイスをしたりもします。

患者様の声

  • 陣痛の痛みが強くなってきたら腰をさすり続けてくれたり、痛い部分を押してくれたりしました。また、よもぎ蒸しを勧めてくれたり、アロマを焚いてくれたりしてリラックスした事を覚えています。(K・Sさん 30代・女性)
  • ついてくれている助産師さんが、いきみ方や呼吸法をアドバイスしてくださり上手に誘導してくれました。さらに進むと「頭が出てきたよ~」と教えてくれて、出産している事を実感して気力が湧きました。(R・Mさん 40代・女性)

出産後

産後の経過管理

母体の状態が正常に経過しているか観察を行い異常の早期発見に努めています。

赤ちゃんの出生後ケア

正常な呼吸ができているか、体温調節が起きているかなどの胎外活動への適応具合を観察するほか、異常の早期発見に努め、医師と連携しながら適切な処置をします。

授乳介助

生まれたばかりの赤ちゃんも母親も授乳の初心者ですので、産後すぐに助産師がポジショニング(授乳時の赤ちゃんの抱き方)、赤ちゃんの乳頭の吸いつき方のポイントをしっかり指導し、授乳がスムーズに行えるようにケアをします。退院までに乳汁の分泌状況や授乳状態、赤ちゃんの体重増加などを判断し退院後も困らない様にセルフケアの方法を指導しています。

退院後の育児に関するアドバイス

退院前には、母体と赤ちゃんの身体の変化、異常の徴候と対処方法について、今後の授乳方法と乳房ケアについて、退院後のサポート体制を確認し必要と思われる社会支援の紹介など個々の状況に合わせて個別にアドバイスを行っています。

患者様の声

  • 初めての授乳でわからない事ばかりで、何度もナースコールで相談してしまいましたが、「入院中にしか、ゆっくり教えてあげられないから、困ったらいつでも呼んでくださいね」と言ってくださり、毎回ベテランの助産師さんが的確なアドバイスをしてくれました。 (I・N 20代 女性)

当院でお産をされる皆さまへ